問題を読むための工夫とは? 問題文を読むときの工夫
2024/09/12
こんにちは。
明研学院豊中校です。
ボチボチ夏休み明けに実施された実力テストや課題テストの返却が行われておりますが……。
今回のテストはなかなか手強い作りになっているものもあったようで、元気をなくされてしまう生徒たちも多く見受けられました…。
中でも、「問題文をしっかり読めていない」ことによるミスが多く見られ、私たちも改めて「問題を読むことの大切さ」を振り返る場となりました。
今日は問題文を読むために、何を気を付けるのか、どうやって練習をするのか、といったところをご紹介したいと思います。
問題を解く際に最も重要なのは、問題文をしっかりと読むことです。
「それは当たり前のことだろう!」と、声に出している方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、塾に通うお子さまだけでなく、多くの人がこの基本的なステップを意識的に行っていない現実があります。
もし、問題文を飛ばしたり、軽視したりすると、どんなことが起きてしまうのか、一度想像してみてください。
勘違い、読み飛ばし、そもそも文章の意味がわからない……。
こういったことで、「何を」「どのように」答えるのかを、しっかりと判断できなくなってしまいます。
特に、「どのように」答えるのかを判断できなかった場合、記号で答える問題を語句で答えてしまったり、理由を答える問題を「~こと」という文末で答えてしまったりと、ミスにつながってしまいますよね。
最近、文章を読み間違えたり、読み飛ばしをしてしまうお子さまがとても多くなってきた印象がございます。
というのも、どの科目にも見られるのが、最近の問題傾向として「問題文が長くなってきている」ということが挙げられます。
問題文を読むのに時間がかかってしまい、最後の方まで読んでみたのはいいけれど、「え、結局何を答えたらいいの?」ということになり兼ねないのです。
授業をしている時にも感じる場面があるのですが、問題を解くときの手順として、計算方法などを説明する際、3つ以上の手順があると混乱してしまう方がいらっしゃいます。
これは、恐らく文章を読む上でも同じことが起きている可能性が高く、たくさんの情報が出てきたときに、うまく整理できていないことが予想されます。
多くの情報を「目で文章を追いながら」整理するということは、私たちが普段「当たり前」と感じているところだったとしても、お子さまたちにとってはかなり骨の折れる作業になっているのかもしれません。
それでは、問題をしっかりと読むためには、どのような工夫ができるのでしょうか?
今回は数学の文章問題を使ってご紹介していきたいと思います。
例題)1個120円のカレーパン5個と、1個140円のメロンパンを何個か買って、2000円を出したらおつりが560円でした。メロンパンは何個買いましたか。
シンプルな文章ではありますが、この中にいろいろな情報が隠れているのがわかるでしょうか。
1)カレーパン…120円 5個
2)メロンパン…140円 □個
3)2000円→おつり560円
数学の文章問題では、句読点の部分で区切ると、一つ一つの数量が明確に見えてくることがあります。
今回の文章では、上記1~3の項目に分けることができますね。
このように、長い文章であればあるほど、情報は複雑になりがちですが、少しずつ小分けをすることで、一つ一つの数量をシンプルに捉えることが可能になります。
ただ、3の情報のように「おつり」という語句が出てきたときに、どのような計算をするのかイメージできるかどうかがポイントになりますが……。
文章を目で追うときに、これらの情報をうまく整理できないお子さまも、中にはいらっしゃるので、もう少し工夫をすることができます。
それは、「印を付けて読む」ということです。
一つ一つの情報を目で追うだけでは、どうしても見間違いや読み間違いが出ることがあります。
句読点ごとに文章を区切る際、文章の下に線や波線を引くと、それぞれの数量関係を区別しやすくなります。
また、数字については見間違いを避けるためにも、丸や四角などを使って、数字を見やすい形にすることもいいかもしれませんね。
このように、ただ「問題文を読む」と言っても、細かく区切って考えたり、数量の関係性を整理するといった「小さな作業」が隠れていることがわかります。
まずは文章を読むにあたり、「どんなことが分かっているのかな?」という部分を取り出す作業から始めてみましょう。
さて、文章問題が出てきたときに、学校の先生がどこを見るのか、という部分が次は大事になってきます。
というのも、文章問題を解くときに、「答え方が正しいかどうか」というところも見られることが多いです。
こちらも問題文を読んで判断する必要があるので、問題文のどういったところを見る必要があるのかをご紹介したいと思います。
先ほどの、数学の文章問題を使って見ていきましょう。
例題)1個120円のカレーパン5個と、1個140円のメロンパンを何個か買って、2000円を出したらおつりが560円でした。メロンパンは何個買いましたか。
この文章では、何を問われているでしょうか?
今回の問題では、「文章の最後」に書いている「メロンパンは何個買いましたか」の部分が「問題の中心」になっているところです。
ここで大事になってくるのが、この質問に対して「どのような答え方が必要になるのか」という部分です。
「答え方」については、国語の問題でもよく問われる内容になるので、とても大事な考え方になります。
今回の問題は、「個数」を聞いているところになるため、答えの書き方は「〇個」
でないとバツになってしまいますね。
このように、問題文を読むときには、最終目的である「答え」の書き方についても意識をしなければなりません。
特に、単位は採点基準となる部分のため、答えあわせをするときは細心の注意を払うようにしています。
もちろん、お子さまにも答えを書くときの注意点としてお話をしますが、慌てて問題を解くお子さまの場合、どうしても単位を見落としてしまうことがあります…。
問題の解き方や、問題文の読み方については、お子さまの性格の部分やクセの部分が大きく出てきてしまうため、一度定着したやり方を大きく変えていくのは、とても難しいところになります。
確認するところ多くなればなるほど、見落としも増えて参りますし、意識の抜けも出やすくなるからです。
一つ一つのステップを経て、本来であれば直さなければならないところなのですが、お子さまの問題を解く姿勢の前の「根本」の部分になるため、どうしても時間がかかってしまうところになります。
最初はなかなか定着しないことで、もどかしい気持ちになるかもしれません…。
しかし、コツコツと続けていくことが、何よりの近道になると私たちは信じております。
「問題文を読む」と、言葉では簡単に表現できてしまうことかもしれませんが、その一つの行動の中に、細かくて一つ一つ気を付けなければならないことがたくさんあることを、今一度、私たちはしっかりと理解した上で、お子さま一人ひとりと向き合わなければならないと、改めて感じております。
是非、おうちでの取り組みの際は、ただ「問題文をしっかり読みなさい!」と伝えるのではなく、
「ちょっとずつ考えてみようか」
「大事なところはどこかな?」
といった、小さなステップを導いてみることで、お子さまの世界はもっと広がるのではないでしょうか。
今回ご紹介した内容はあくまで一例にすぎませんし、お子さまによってはもっと違う方法で取り組んだ方が文章が読めるという方もいらっしゃるかもしれません。
どんな些細な方法でも、お子さまが前向きに問題を読みたい!と思えるような、ちょっとした工夫が見つかるといいですね。
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