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「暑中見舞い」に込められた想い~言葉でつなぐ日本の夏~

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「暑中見舞い」に込められた想い~言葉でつなぐ日本の夏~

「暑中見舞い」に込められた想い~言葉でつなぐ日本の夏~

2025/08/04

こんにちは。明研学院豊中校です。

夏休みももうすぐ折り返し地点となり、大阪府でも「熱中症アラート」が出ているというニュースも耳にしますが、おうちでのお子様のご様子はいかがでしょうか?

 

さて、今回のテーマである「暑中見舞い」。

それはとある生徒からの質問から始まりました。

 

「先生、暑中見舞いっていつまで大丈夫ですか?」

「ん!?」

 

私たち大人でも季節のご挨拶のやり取りをする機会が減ってきている中で、子どもたちからこのような質問が出てきたことに対し、私は素直に驚きました。

話を聞いてみると、どうやら学校の宿題で「葉書を出す」といったものがあったようで、「暑中見舞い」というものを書いてみた、とのこと。

ただ、お恥ずかしい話ではありますが、「暑中見舞いの期間」と言われるとすぐに答えることができず、いろいろと調べてみたところ、なかなか奥深い日本の習慣の一つだったことがわかりました。

そこで、今回は季節感を大事にしている日本人の歴史に触れながら、「暑中見舞い」がどのようなものなのかをお伝えしたいと思います!

 

最近では、連絡手段といえばスマートフォンやSNSが当たり前になっていて、手紙や葉書を書く機会がぐんと減ってきましたよね…。

私自身、保護者様とのやり取りの中で、メールや連絡アプリを使ったものが主流となっており、普段筆を執る機会が減ってきているのも事実です。

今回、学校の宿題だったとはいえ、このように「葉書を送る」という行為は、子どもたちにとっても良い機会になったのでないかと思います。

 

では、この「暑中見舞い」というもの。

そのルーツについて調べてみると、江戸時代にまでさかのぼります。

もともと日本では、お盆の時期に実家へ里帰りし、仏壇にお供え物を持参する習慣がありました。

今でもお盆の時期になると、おじいちゃんやおばあちゃんのおうちに親戚で集まるというご家庭もございますよね。

このお供え物がのちに「お中元」として発展し、その際に直接訪問できない相手に対して、贈り物と一緒に手紙を添えていたのが「暑中見舞い」の始まりとされています。

 

時代が明治に入ると郵便制度が整い、絵葉書が普及し始めます。

この頃から、人々は気軽に季節の挨拶を手紙で送ることができるようになり、「暑中見舞い」は庶民の間にも広がっていきました。

中でも、郵便局が暑中見舞い用の葉書を販売し、キャンペーンを行ったことが広まりの後押しになったようです。

先日、郵便局に行く機会があったのですが、いろいろな種類の暑中見舞い用の葉書を目にしました。

特に、挿絵などが描かれている葉書を見ると、実に涼しげで風情がありますよね。

 

では、生徒の質問にもありましたが、「暑中見舞い」はどの時期に送るのがよいのでしょうか?

そもそも「暑中」というのは、二十四節気でいう「小暑(7月7日頃)」から「大暑(7月22日頃)」、そして「立秋(8月7日頃)」の前日までの期間を指します。

この期間に出すのが本来の「暑中見舞い」であり、立秋を過ぎてから送るものは「残暑見舞い」と呼ばれます。

つまり、「暑中見舞い」は暦の上で最も暑い時期に相手の無事を祈り、健康を願う気持ちを届けるためのものなのです。

 

こうして見ると、「暑中見舞い」は単なる季節の挨拶ではなく、日本人の「相手を思いやる心」と「季節の移ろいを感じる感性」が結びついた、文化的にも非常に奥深いものだといえるでしょう。

現代のように、気温や体調に無関心になりがちな日々の中で、こうした風習は私たちに人とのつながりや自然との調和を思い出させてくれる存在なのかもしれませんね。

 

葉書や手紙などを書く機会が減ってきているとはいえ、今の世の中ではスマートフォンやSNSが当たり前となっており、今まで以上に「言葉」をたくさん使っていると思います。

ただ、メッセージのやり取りがあまりにもスピーディーである一方で、「読んだ記憶はあるけれど…誰が言ってったっけ?」という経験があるのではないでしょうか?

このように、様々な人との間で、簡単にやり取りができるようになったことで、「言葉」の重みが軽減されてしまっているような、少し寂しい気持ちになります。

 

しかし、葉書や手紙は「記憶に残る力」が隠れているのでは?と思うことがあります。

テレビドラマや映画でも、よく手紙を読んで涙を流すシーンを見ますよね?

 

初めてもらったお子様からの手紙を大事にしまっているお母さん。

お孫様からの「お誕生日おめでとう」のカードを大切にしているおばあちゃん。

 

周りから見ると「些細なもの」かもしれませんが、その人にとってはかけがえのない宝物の一つになるのです。

それは、そこに書かれた文字、文章だけでなく、その向こう側にある人柄からあたたかさが届くからなのではないでしょうか。

手書きの文字には、「打ち間違い」や「自動変換」のないその人らしさがあり、その「不完全さ」にこそ送り手の気持ちが宿るのかもしれません。

 

また、もらった手紙や葉書をしばらくたってから読み返したとしても、思い出や気持ちがよみがえると思います。

それは、スマートフォンやパソコンの画面越しの言葉では得られない、温度やあたたかみが文字には隠されているからなのではないでしょうか。

 

このように、「言葉を贈る」という行為に手書きという「ひと手間」をかけることは、相手への敬意や思いやりのあらわれでもあるといえるでしょう。

そして、学校の宿題とはいえ、小さな葉書だったとしても、誰かの心にあたたかさも届けることができるという経験は、子どもたちにとっても素晴らしい経験の一つになると信じています。

 

私たちも「書く」ことの大切さ、「伝える」ことの難しさや楽しさを、こうした機会を通して伝えることができればと思います。

もし、機会があれば、是非ご家庭でもお子様と一緒に「暑中見舞い」や「残暑見舞い」などを書いてみてはいかがでしょうか?

 

まだまだ暑い日が続きますが、熱中症には気を付けて楽しい夏をお過ごしください!

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