個別指導塾明研学院豊中校

大事なのは「何故できなかったのか」を考えること。

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大事なのは「何故できなかったのか」を考えること。

大事なのは「何故できなかったのか」を考えること。

2024/07/02

こんにちは。

明研学院豊中校です。

 

7月が始まり、生徒の皆さんは夏休みに向けて気持ちが高まっている頃かと思いますが、いかがお過ごしでしょうか。

一方で中・高校生のお子さまは定期テストの結果を見ていろいろと思うところがある中で、「これからどうしていくのか」を考えることが必要になります。

今回は、テストが返ってきてからどのように声を掛けていくべきなのかを考えていきたいと思います。

 

ところで、中・高校生のお子さまにはイメージがつかないかと思いますが…。

実際に会社で働いている保護者さまには、身近に感じるエピソードを一つご紹介します。

 

お仕事をしていると、「最近の新人は…」という声を耳にすることがありますよね。

指導をしているときにメモを取らなかったり、

言われたことをきちんとできなかったり…。

仕事をする中で「当たり前」と感じていることができないことで、

いろいろな場面で人と人との間で大きな壁を感じてしまうことがあるでしょう。

「え?こんなこともできないの?」と思わず声に出してしまうこともあるかもしれません。

今ではこのような言葉でも、「○○ハラスメント」といった形で捉えられてしまうため、なかなか注意をしたくてもできないもどかしい気持ちになっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

では、「当たり前」というのはどういうことなのか?

この質問に対して、きちんとした答えを出せる人は少ないと思います。

というのも、この「当たり前」というのは人それぞれの「解釈」の問題であって、

法律や条例といったきちんとした決まりとはまた別ものなんですよね…。

ですから、「これくらいできて当たり前!」という言葉は、

必ずしもその人にとっても「当たり前」というわけではないことが考えられます。

 

例えば、耳から入る情報を処理するのが苦手な人がいたとしましょう。

その人に対して、いくら説明してもうまく伝わらない。

 

「なんでこんなこともできないんだ!」

「これくらいできて当然だ!」

 

などといった言葉を投げかけて、果たしてその人は仕事ができるようになるでしょうか?

違いますよね。

 

他にも、「メモを取らない」という事象を見たときに、

今まで話を聞きながらメモを取る習慣がなかった人に対して、

いきなり「メモを取れ」という指示を出されて、すぐに対応できるかというと、

必ずしもそうではないですよね?

※最近の学校の授業では、あまりメモを取ったり板書をする機会が減っている気がするので、そちらも「う~ん…」と思うことはあるのですが……。

 

大事なのは、「何故できなかったのか」「どうすればできるようになるのか」というところだと、私は思っています。

もし、耳からの情報の処理が苦手だとわかると、目からの情報を入れられるように工夫ができるのではないでしょうか。

もし、「メモを取る」ことを今までしてこなかったことがわかったら、

話を聞きながら、その人の言葉をメモ帳などに書き留めるように声を掛けるなど、

説明をするときに工夫ができるのではないでしょうか。

 

確かに、仕事の繁忙期などで余裕がないときに、

一人ひとりに対して細かい工夫をしていくことは難しいかもしれませんが…。

その人にとって、「何が苦手なのか」を普段から気に掛けることで、

今まで見えなかったことや気付かなかったことが明確化することがあります。

私自身、今まで何となくやってきたことが、他の人に仕事を割り振る際、

「こうすると難しいんだな」や「こうするとやりやすくなるかな」と、

初めてわかることがたくさん出てきた経験があります。

大事なのは、「当たり前」というのはあくまでも「自分基準」であって、

必ずしも相手に当てはまらないということを、普段から意識をすることなのだと感じています。

 

さて、テストの振り返りについて、お話を戻しますね。

テストをお持ちいただくお子さまにも、いろいろなタイプの方がいらっしゃいます。

答案をすぐに見せてくださるお子さま、

テストの答案を紛失してしまうお子さま、

点数がよくなかったことでなかなか見せてくださならいお子さま……。

 

どんな結果であっても、テストをしっかり持ってきてくださるお子さまは、私たちも振り返りができるので、とても有難いと思っております。

ただ、どうしてもテストを見せてくださらないお子さまに対しては、

私たちとしましても、内容の確認ができないため、対策が取ることができず、もやもやした気持ちの中で授業をすることになります…。

 

中でも、テストの点数で厳しく叱られたお子さまは、

特に自信を大きく失くしてしまっており、次のテストについてもモチベーションをなくしてしまったり、テストに対する強いプレッシャーを感じてしまうことがあります。

テストで点数が取れなかったことは、私たちとしましても悔しいところではありますが、まずは現状をしっかりと把握することが必要ではないでしょうか。

 

仕事での出来事について、最初に例を挙げたのは、

「できなかったこと」に対して相手に強く話をしても、

必ずしもミスを減らせるかどうかは、言えないと考えるからです。

大事なのは、「何故できなかったのか」「どうすればできるようになるのか」、

他には「どうしていきたいのか」という、「次」に向けての気持ちを持つことだと思います。

怒られるのが嫌だから、怒られないようにする、ということも、

ある程度は必要なやり方かもしれません。

しかし、お子さまが自主的に進めるようにするためには、

自分自身で前を向く力を養う環境が必要だと、私は思います。

一度、おうちでもお子さまへの声掛けについて、見つめ直していただけると幸いです。

 

話は変わりますが、よく「勉強のやり方がわからない」と相談を受けることがあります。

もちろん、勉強の仕方はいくつか提示することをしておりますが、

勉強の仕方で一番必要なのはそれを「実行」し、「続けること」だと思います。

「これをやってね」や「こうするといいよ」とお話をしても、

ちょっとやっただけで「できるようにならない」と判断してしまうお子さまがいらっしゃいます。

 

いやいや、そんなすぐにできるようになるなら、学校も塾もいらんでしょ。

 

と、思わずツっ込みたくなる気持ちをぐっとこらえ、

なんとかコツコツ続けられるよう声掛けをしております…。

 

ただ、最近いろいろな勉強の仕方を提示しても、お子さまによっては定着の時間がバラバラであることを痛感しており、どこに原因があるのか、今まであやふやになっていることがありました。

 

少し前のこと。

私が以前から興味のあった内容の講演会があるとのことで、参加をさせていただいたのですが……。

これが原因の一つになっているのではと、思うようになりました。

「ワーキングメモリー」というものです。

 

大人になってもそうですが、

少し話をしただけで内容を理解できる方と、

なかなか趣旨が伝わらない方がいらっしゃると思います。

私はずっとこれらは経験の違いだと思っていたのですが、

そうではない部分も大きく関係しているのでは、と思うようになりました。

 

この「ワーキングメモリー」とは、脳の中にある黒板のようなものだそうで、

その大きさは人によって異なる、というお話がありました。

※ADHDやASDとは、また異なる部分の力の考え方になるそうです※

 

例えば、「りんご」という語句一つ取ったときに、

「りんご」という果物のイメージ付きで頭の中の黒板に思い浮かべるお子さまと、

「り」と「ん」と「ご」という3つの音を黒板に思い浮かべて、それで黒板がいっぱいになってしまうお子さまがいるという解釈の仕方だそうです。

 

他にも例を挙げると、

例えば「三角形とは3本の直線で囲まれた図形です」という文があったとしましょう。

この文章をスっと頭の中に黒板に書き留めるお子さまと、

「三角形」「3本」「直線」といった形で捉えられてしまい、

後半の文章を黒板に書き切れないお子さまがいらっしゃる、とお話がありました。

 

こう考えると、お子さまによっても情報を入れる力が様々で、

同じ年齢のお子さまであっても、大きく差が出てしまうことが予想されます。

実際に、研究で「ワーキングメモリー」について様々な年齢のお子さまに対して、

試験を受けた結果のグラフを拝見したのですが、

7歳のお子さまでも、10歳のお子さまの平均以上の情報処理能力を持つ方もいれば、

4歳のお子さまの平均程度の情報処理能力した持てていない方もいらっしゃる結果となっていました…。

 

ここで問題になってくるのは、同じ7歳のクラスでも、このような違いがある中で、同じ授業を受けているということになります。

こう考えると、授業一つを取っても、理解の差がバラバラになり、授業がわからないことや話を聞けないということになってしまうのも出て来るのでは、と思いました。

 

もし、勉強の仕方でうまく活用できない部分が見られるのであれば、

「それ以外の部分」の原因についても、考える必要は出て参ります。

特に、この「ワーキングメモリー」については、訓練をすることで脳の黒板の大きさを変えることができるとありました。

もちろんそれをするためには、ある程度の忍耐力が必要ではありますが……。

 

何事にも、「原因」があっての「結果」である以上、

まずはしっかりとその「原因」について考える必要があると思っております。

その原因を注意することもある程度必要ではありますが、

そればかりでは解決できないこともございますので、

是非お子さまに寄り添って、どんな原因があったのか、どうすれば頑張れるのかを、

「次に向かって」目を向けられるようお声掛けをお願いできれば幸いです。

 

私たちはあくまでもお子さまの背中を押すことしかできません。

どんなに頑張っても、テストを受けるのはお子さま自身ですし、

進路を決めて歩き出すのもお子さまなのです。

きっかけを作る上で、お子さまたちが保護者さまと一緒に走り出せるように、

これからも、お力添えをお願いいたします。

 

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