読書感想文を書くための実践テクニック
2025/08/11
お盆休みに入り、比較的ゆっくり過ごせるようになったことで、「ちょっと本でも読んでみようかな…」と私自身思うようになったものの……。なかなか重い腰を上げることができずにいる今日この頃です。小学生や中学生のお子様の夏休みの課題にも、「読書感想文を書く」という項目がありますが、以前のように「必ず提出しなければならない課題」というものではなく、「選択課題」のような形で出題されていることば増えて参りました。そのせいか、いざ感想文や授業の振り返りを書くという課題が出た際、何を書いていいのかわからない、と感じるお子様が多いようです。また、近頃では「本を紹介する」という課題も耳にするようになり、「どういった部分がオススメなのか」をプレゼンテーション形式で発表するという授業もあるそうです。どういった形であっても、①テーマになる本を読む、②その本を読んで印象に残ったところをピックアップする、③それについてどう思ったのか、という流れは大きく変わらないのでは、と感じる部分があります。今回は、こういった「読書感想文」や「本の紹介」を作成するための手順や考え方をご紹介できればと思います。読書感想文は単なる感想ではなく、書くことで思考を深め、自分の考えを整理する絶好の機会でもあり、国語の評価にもつながる部分でもあります。しかし、どのように自分の感想を具体的に表現し、評価を得る文章に仕上げるかは簡単ではありません。このブログを通じて、お子様の読書体験をより豊かにし、他者に伝わる作品を作成できるようにしましょう!
目次
読書感想文を書くための第一歩:自分の感情を見つめ直す
まず、読書感想文を書くために考えてほしいことは、「自分の感情を見つめ直すこと」です。最初は「悲しい」や「感動した」という、簡単な表現からでも大丈夫です。こういった感情を明確に言葉にすることで、より深い感想文を作ることができるからです。次に、その感情はどういったシーンで起こったのかを思い返していきます。長い文章の場合、どのページ、どのあたりに書いてあったのかがわかるように、付箋を貼ったり、メモをするといいかもしれませんね。こちらも、最初は簡単な文章で箇条書きをすると、あとで文章をまとめるときにつなぎやすくなります。「○○というシーン→びっくりした」という形でもいいので、いくつか書き出しておくようにしましょう。そして、一通り文章を読んだあとに、それらのシーンを自分自身の経験と結びつけることで、「これからどのようにしていきたいのか」や「どんな自分になりたいのか」といった未来のことをイメージすることが大切です。そうすることで、その本を通して何を感じ、どうなりたいと思えるようになったのか、という一貫性のある文章を書くことができます。このように、一つひとつのステップを大切にすることで、自分の読書体験を他者に伝える力を養い、質の高い読書感想文を書くことができるでしょう。
物語の中に飛び込む:登場人物について整理しよう!
物語文の読解問題でもよく指導をするのですが、物語文を読む上で「登場人物」について整理をすることが重要になります。そして「場面」や「背景」を知ることで、より深く物語の内容をつかむことができ、物語の中に入りやすくなります。また、行間に隠れている小さな感情にも、「こうじゃないのかな?」という想像力を膨らませる練習につながり、「情景描写」や「表現技法」にも少しずつ慣れていくことができます。特に独特な言い回しやふとした風景描写は、「何が言いたいのだろう?」と感じる部分があります。しかし、それらは物語の内容を膨らませるために添えられた表現であり、登場人物の感情を想像する「キーワード」になることが多いです。まずは「暗いイメージ」なのか「明るい印象」なのかからでも大丈夫なので、イメージをしながら読むといいかもしれませんね。それらのイメージは、ただ文章の表面で考えるだけでなく、今までの登場人物の行動やセリフを通して想像し、そこからそれぞれの性格や特徴をイメージすることで、より感情移入をすることが可能になります。すぐに物語文の中に入り込む、となるのは難しいところではありますが、一つのシーンから「どう感じたのか」や「どんな人物だったのか」を想像する練習をするのもいいかもしれませんね。
心に響く表現方法:「感情」の引き出し方とは?
では、読書「感想文」である以上、どのように感情を表現するとよいのでしょうか?先ほどにも述べた通り、こちらは文章を読み進めた際にメモをした箇所を使うことから始まります。例えば、「父親から言われたことで、クヨクヨしていた主人公が前を向き始めた」というシーンがあったとしますね。その時の父親のセリフや主人公の気持ちについて「感動した」とメモをした場合、こういった形で話を膨らませることができます。①感動したシーンについて説明、②どの部分に感動したのか理由を踏まえて説明、③自分自身の経験に重ねて「自分だったら」をイメージして説明、④このシーンを通して自分の人生にどう生かしていくのか、という流れで書くと、意外と原稿用紙1枚分くらいは書き切ることができるのです。この③と④の部分は、いかに自分の言葉に置き換えるのか、というところがポイントになるのですが…③は思ったよりもハードルが高いことが最近わかりました。まだまだ人生経験が浅いと、「父親の気持ち」がイメージできなかったり、同じような経験をしていないことがあったりします…。国語の授業でもそうなのですが、思ったよりも場面のイメージができない場合、かみ砕いて話をしたりイラストを描いて説明をするなど、そのシーンについて想像しやすくサポートをすることが必要になります。こちらは、大人のサポートが必要になる部分なので、挿絵が描かれている本を読むのも一つの手段になります。最初は会話形式でもいいので、「どんなところが面白かった?」や「どんな話だったか教えて?」といった形で、お子様から言葉を引き出してみるのもいいかもしれませんね。
採点基準を理解する:良い感想文とは何か
ここで、読書感想文を「採点する側」の視点についてお話をしていきたいと思います。読書感想文は国語の評価につながるものである以上、ある一定のラインが存在します。まず、大前提としてただの感想ではなく、「作品に対する理解」と「自分の考え」が融合できているかどうかが見られます。そのために考えなければならないのは、その作品のテーマや教訓など、「この本が何を伝えたいのか」という部分です。もちろん、それらを伝えるための大事なシーンがいくつか隠れているため、最初に述べた「印象に残ったシーンのメモ」はとても大切になります。それらをつなぎ合わせると、「あれ?この本ってこんな流れになってない?」という全体像が見えてくることがあります。それが「テーマ」や「教訓」になっており、「作者が伝えたいこと」に直結する部分になります。これらを感想文に入れることで、採点者からすると「あぁ、言いたいことがわかっているな!」と感じることができ、プラスの評価につなげることができます。あとは、自身の感想に説得力を持たせるために、最後の「まとめ」の部分については、自分の考え以外にも今後の「決意」のような形で、これからのことを書き記すのも理想的な文章と言えるでしょう。他にも細かいテクニックはありますが…まずは大まかな流れと大事な部分を抑えるようにしましょう。
読書感想文を通じて得られるもの:新たな発見と成長
今回、読書感想文を書くことについてお話をしていきましたが、このように自分の考えを書いたり表現をすることは、今後のお子様の人生においてたくさん経験しなければならないことだと感じております。私自身、いろいろな科目を指導する中で、自分が経験したことを織り交ぜて話をすると、お子様にとっては印象に残りやすかったり、「○○の話をしたときだよね!」と覚えていてくれたりすることがあります。ただ、感想や事実を述べるだけだと、単調になってしまうため、ちょっとしたスパイス(自分の経験)を入れることで、他者に伝わりやすくなることが多いです。そこから本のテーマやメッセージを織り交ぜて感想を記すと、より深いところまで本を読んだ印象を与えることができます。最後に、感想文の構成を整えることで論理的な文章になるので、「導入」「本論」「結論」を意識するとよいでしょう。これらのテクニックを取り入れることで、お子様の読書体験はより豊かになり、他者にも伝わる文章を作成できるので、是非一度読書感想文をおうちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。